No.23 ペアレント・トレーニングで勘違いされること…その3
ペアレント・トレーニングには薬と違って”副作用はない”と思われがちですが、意外な落とし穴があります。えぇ~っ!?
一つ目は「無視」という言葉自体、マイナスイメージを受け取りやすく、場合によっては「ネグレクト」などの虐待を連想させてしまう恐れがあるということです。親が子の望ましい行動をほめるために望ましくない行動をした場合に注目を外して待っているこの状態がペアレント・トレーニングの「無視」の正体だったりします。その為「無視」ではなく感覚的には「知らんぷり」に近いのかもしれません。ペアレント・トレーニングでは自分の行動を振り返ることも多くあります。行動を具体的に書き出す(言語化する)ことで、「この場面での無視はこれで良かったのか」など振り返ることができ、効果的な「無視」になっていたか確認することができます。
2点目は3歳以下の子どもへの実施についてです。もちろんお子さんの個人差もありますが、3歳以前では、まだ自己と他者の境が不十分であることも少なくありません。
親を「いつもいてくれて守ってくれる。一時的に目の前からいなくなってもまた戻ってきてくれる」という安心・安全な基地として見立てることができているお子さんは、親を信頼して行動しますが、そうでないお子さんでは、親が目の前からいなくなる、いつもと違う対応をとると激しく混乱してしまうことがあります(保育園に登園してお母さんと別れる時に泣いてしまうのもこのため…)。
この場合は「ほめる」ことに徹底して重点を置くことが大切です、望ましい行動を強化していけるように「待ってからほめる」「きっぱり注意を外さない」という技術が必要になってきます。
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