No.10 ガムを噛んでストレス解消?
タイトルにもあるように、ガムを噛んでストレス解消?なんで?と思われた方も多いと思います。
メジャーリーガーの中継を見てみると、ベンチでよくガムを噛んでいる映像が映し出されたり、打席に立っているのに口をもぐもぐさせたりと「なんで?」と思われる場面を目にしたことはありませんか?
それにも実はちゃんとした理由があります。
よく噛むとストレスに負けない気持ちがわいてくる。
ストレス解消法の一つとして「やけ食い」というのがあります。精神的な圧迫感や障害があると、交感神経が緊張し、カテコールアミンと呼ばれる物質が脳内や血液中で増えます。「やけ食い」はこの緊張状態から脱出する行動として知られています。
また野球では大リーグの選手だけでなく、監督もガムを噛んでいます。これも極度の緊張状態をやわらげ、ベストの運動能力や知力を発揮させる効果を実感しているからです。
これらについて、ストレス物質の一つであるドーパミンの測定の実験的証拠のデータもあります。ストレス刺激があると正常の脳内ではストレスを緩和させるためにドーパミン量が増加します。しかし噛みしめることで明らかにドーパミンを減少させます。
この実験が示すように、だれでも経験するストレスを上手に回避することは大切な生活の知恵でもあり、よく噛むことはストレス解消にも非常に効果的と言えます。
※ストレス解消に「やけ食い」は効果があるとの記載がありますが、ストレス解消のためにやけ食いを推奨しているわけではないのでご注意を!
以前「NO.7 感覚統合ってなんだろう」でお話しさせていただいた固有受容感覚の機能に
『身体の位置や力加減、動きを感じ取る感覚器です。姿勢の保持や運動のコントロール、だけではなく情緒にも影響しています。』と記載しました。
小さいお子さんなど怒ったときに歯を食いしばっている光景を見るかと思います。この行動も紐解いていくと噛むことで咬筋という筋肉をしっかり使うことにより、「怒り」といったストレスを緩和させるために取っている行動としてみることができます。
歯を食いしばっているお子さんはストレスを和らげようと頑張っていると思いますので、あえて手を出さない、見守る支援もまた重要と言えますね。
「何かをする・与える」だけでなく、「あえてしない」支援もあるんだなー
と知るだけでも支援の幅は増えていきますね♬
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