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とくしちゃんねるvol.24~楽しく食事を目指すために🍚

こんにちは、作業療法士の田中です。今年度はコトノハ放課後等デイサービスで勤務させていただいています😊

今回は“楽しい食事を目指すために”をテーマに話していきたいと思います🍴

 

このような姿、目にすることありませんか?

 

・テレビの音や玩具が視界に入る場所に無いですか?まずは食事の環境を見直してみましょう!

・「おいしいね」「沢山食べることが出来ているね」「すっぱいね」等の会話をしながら一緒に楽しんで食事をしてみましょう!

・箸を使用するには、手の発達段階がポイントになります。スプーンが操作出来たからすぐに箸を使おうとなるのではなく、スプーンやフォークを使用して適切な時間で食べる事が出来ているか、食べこぼしがどのくらいあるか等の状態を見ながら食具の変更を進めていきましょう!

 

(1)姿勢が崩れやすい

◎食事の基本になるものはまずは姿勢です。どんな姿勢になっているか見てみましょう。

 

 

➊イスの調整

食事の際は食材をこぼしている、長時間食具を持つ事が出来ない等、手元に注目が行きがちです。しかし、その要因は姿勢の崩れ、➀イスの座面が長すぎて背もたれに寄りかかれず猫背になってしまう、➁逆に背もたれに寄りかかりすぎており座る姿勢が崩れてしまう、➂椅子に座った時に床に足が付いておらずブラブラと揺らしている④イスからずれ落ちるような姿勢になっていることが原因かもしれません。

でもすぐにお家のイスを購入する事は難しいですよね。そんな時は牛乳パックや段ボール等でお子さんに合わせた背もたれやひじ掛けを作ることもできます🍀

 

➀骨盤だけを支える短めの背もたれを設置(牛乳パックの中に潰した牛乳パックを詰めているものを使用)

②椅子に置く背もたれを設置(段ボールを使用)

③足台を設置

④滑り止めを座面に敷く (ゴム製のチェアマットや100均等に売っている滑り止めシート)

このようにしっかりと足で支えること、お尻が動かないようにすることで、姿勢安定の改善が見られる可能性があります。是非やってみて下さいね!

 

❷机

机の高さは手の操作性を高めるためにも重要です。肘を曲げた時に腕が机につく高さ(座った際にみぞおちのやや下の高さになる位)がベストです✨

 

(2)食べこぼしが多い

◎どこで食材を落としているのか見てみましょう。お皿から食材を掬う時、掬ってから口に運ぶ時等様々だと思います。それに合わせてどこの部分を工夫すればよいか違います。

お皿が動いている事が理由⇒お皿に手を添える様に言葉・お手本ボードを使用して伝えてみましょう。難しい場合には滑り止めマットや、滑り止めの付いたお皿、いつも使用しているお皿の4つ角にクッションゴムシールを貼る工夫をしてみてください。

 

掬ってから口に運ぶことが理由⇒スプーンは並行のまま口まで運ばないとスプーンの上から食べ物が落ちてしまいます。掴み食べからスプーンに移行したばかりであれば、腕や手首の使い方がまだ未熟なので、スプーンの操作が難しいことも多いです。口に運ぶ際に手首を回旋させなければスプーンに乗せた食材をこぼしてしまいますが、手首の使い方が未熟な児は、手首をではなく肩や肘を動かして食べています。それによって食べ物をこぼしてしまい怒られたり、ダメだという失敗経験に繋がり食具使用の拒否に繋がることもあります。その反面フォークを使用することで、1度食材に刺してしまえば、フォークをどの向きに変えても、口に運ぶまでに落ちてしまうことはほぼないです。綺麗に食べる事が出来た成功体験を積ませてあげるためにも、フォークに食材を刺して食べる事も大事です😊

 

(3)食べようとしない

そもそもなぜ口に食べ物を運んでくれないのでしょうか?もしかすると、汚れたくない思いや、口周りの感覚が他の人より敏感だったりするのかもしれないです。または、食材や素材の食べた・口に入れた触感が好みではないのかもしれません。

 

①1口大に切って提供してみましょう

そうすることで口の周りに付着するという不快感はなくなります。

②口の中に入った際の感覚が苦手

パサパサする食材、口腔内にくっつく食材(わかめやのり)、ねばねばする物等、どんな食材が苦手なのか考てみましょう。それによって調理法を変更することも工夫できますよ。

→例えば…千切りのサラダではパサパサする→事前に湯通しをして、ドレッシングで和えて提供

 

③クッキング形式で目の前で料理を

難しいものを作るのではなく、一緒におにぎりを作り、その中にあまり好まないもの、例えば小魚(シラス)や野菜のふりかけを混ぜ込んでみたり、ホットケーキを作り、その中ににんじんのすりおろし等の野菜を入れてみてください。意外と目の前で入れて作ることで食べる事が出来るかもしれません。実際にクッキングの時間に目の前で作ることで食べることが出来ているお子さんも数多くいますよ🍴

 

(4)食具を上手く使えない

箸の持ち方は大人でも難しいですよね。箸の持ち方に必要な機能は、親指〜中指が分離しており、その3本の指で箸をしっかり支えることが出来ている。薬指と小指は握った状態で、他の指は少し伸ばして使えている、かつその状態で手首が滑らかに動かせることです。文章にしても難しいですね💦

また、見落されがちなのですが…親指、人差し指、中指の分離した運動を支える役目を担っているのが尺側(小指側)の機能です。鉛筆使用時や、プットインの時、裁縫、自動販売機にコインを入れる時、ボタンを留める時…考えれば考えるほど親指~中指の3本は伸びて活動をし、薬指と小指はそっと握っていますね。他の3指の邪魔にならないようにそっと握り、手が揺れるのを防ぎ、大事な安定を作っているんですよ✨何だか食具や筆記用具を使う手がぎこちないな~…と思ったお子さんの手、よく見れば意外と5本の指が伸びきった状態で使用していて、本人もする操作することが難しいと困っているのかもしれないですね💦😅

 

手の機能の発達を促す遊びを少しお伝えできればと思います🌱

❶手遊び

数字の歌やグーチョキパーの歌、はじまるよの歌等の手遊びの歌です。5指を意識的にバラバラに動かすことで手の分離を促す事が出来ます。

机上で洗濯物を干す疑似体験をしたり(もちろん実践もオッケーです)、タコやイカの足、ウサギのひげや耳を洗濯ばさみで見立てて楽しく遊んでみてください🐰

❸デコレーションボール遊び【箸サッカー・チョキの手でボール運び】

箸が手の中でバラバラになってしまうようであればまずは1本からスタートしてみて下さい。どっちが多く取ったかな?という方式でも、デコレーションボールをサッカーボールに見立ててゲームするのも楽しいですよ⚽

慣れてきたら箸を2本にしたり、点数制度にしたりして戦ってみてください😄

また、チョキの手を意図的に作ってボール運びをすることで、手の分離を促すことが出来ますよ✌

❹宝すくい

ボウル等に水を入れ、スーパーボールや玩具を浮かべて掬います。掬う物をおたま→スプーン→トング→お箸というように変え、手首の操作から指の操作と細かいものに段階付けしながら挑戦していけるといいですね🥄

今のお子さんの機能や身体の大きさ等を考慮して何の食具が合っているか合っているかお家で検討したり、分からない事はご気軽に相談してみてくださいね🍀

 

過去にお箸についての記事がありますのでそちらもご覧ください🌟

 

以上がご紹介でした。大切なのは、無理せず、お子さんのペースで継続していくことかな、と思います。みんなで楽しく食事が出来る様になることに少しでも貢献出来たら幸いです😌

 

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