凸凹お便り編集部企画 にじいろさぽーと代表阿部さん&訪問カットしの:佐々木さんスペシャルインタビュー➀~倉敷発達障がい者支援センター~
9月発行予定の発達障がい者支援センター機関誌「凸凹お便りvol.8」にて掲載予定の企画で
去る7/22、にじいろさぽーと代表阿部さん&訪問カットしの:佐々木さんスペシャルインタビューを行いました ☆
今回はまずにじいろさぽーと代表・阿部さんとのお話を第一幕としてお届けします。
第二幕「訪問カットしの・佐々木さん」
第三幕「お二人と今後の活動について」・・と続きますので気長にブログの更新をお待ちください。それでははじまりはじまり~
【第一部阿部さんの幕】
発達C(以下発):この度はお忙しい中お越しいただきありがとうございました。
早速なのですがお二方とも発達障がいのサポートにかかわる活動をされていらっしゃるということで、
まずはその経緯からそれぞれ伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。
まず阿部さんの活動経緯から。もともとは冊子「ふつうってなあに?」を自費出版されたところからになりますが、
経緯としていろいろあったと想像するんですけれど、きっかけは?
阿部さん(以下阿):きっかけはですね、子供の障がいが分かったくらいの時にすごく落ちこんで
その時はほんとに受け入れることがなかなかできなかったんです。
身近な周りの人も何をどうしたらいいのか全然わからない状況で。
もやもやした気持ちの中で、周りの方とか友達に話を聞いてもらったりして少しずつ受け入れてこれる状況になりました。
そんな時に、「本人は一生懸命毎日生活してるんだけどこの子に親として何ができるんだろうな」っていうことをまず考え始めました。
実際、保育園時代も限られた保護者の方には子供の障がいについて受け入れてくださった方もいらっしゃって、
ぽろぽろお話はしてたんですけど、中には障がいってことを言っていなかった方もいて。
ある日息子がそのお母さんにクソババアとかっていう暴言を、(ほんとは思ってないんだけど)ぽろっと言ってしまったことがあったんです。
謝罪のメールをした時に「障がい者って思ってたから、わかってたから何とも思わなかった」って言われて、「でも小さいうちにきちっとしとかないと大人になってからが大変だからね」って。
よく新聞とかニュースとかでも事件の報道時に「発達障がい」的なことを書かれてて、あとから発達障がいという言葉を取り消したような記事とかあったじゃないですか。そういうイメージが凄く強いんだなって感じて、「発達障害=何かする」、っていうイメージなんでしょうか。それをすごく感じました。
親でもなかなか理解ができない、受け入れるのが難しい中で、他の方は尚のことそうだし、全体的に大人がそういう(危ないイメージ)考えを持っているとかかわり方も影響してきますよね。
小さいうちは本人が一人で自由にしていても先生方とかが気にしてくださっているので、それが普通として生活してきていたのが、だんだんと年を重ねていくと本人も「みんなとちょっと違う」っていうことに気づき始めてくると思うんです。子どもに障害があってもなくても、大人のかかわり方次第でまわりの子どもも偏見とか差別とかそういう気持ちを持つ持たないっていうのが変わるんじゃないかなって思って、周りの大人の方にもわかってもらいたい、子どもさんにもわかってもらいたいっていう思いがスタートでした。
長男は暴言とかもひどかったし(暴言も「汚言症」というチックの一種だったり)、他のチックとかもあったし、いろいろあって誤解されやすいけど、でも、根本はほんとにやさしい子で、人一倍言葉は出ないですけどその人の表情とか、本当に自分のことを考えて話をしてくれてるかとかをキャッチする心の繊細さがあるので人によっては当たり障りなくあまり近寄らない、心を開いていないなってはたから見てわかるくらいの感じもします。
ほんとは自分がしようと思ってしてるんじゃないんだけど、暴言とかそういう行動を見ると誤解をされやすいので「ほんとは違うんだよ」っていうのを知ってもらうっていう感じでちょっとずつ書いてたんですよ。
発:日記みたいな感じで?
阿:そうですね、最初絵を描いて、でちょっと言葉とかも書いてずっと一年くらい近くのママ友とかに見てもらったりしてました。あとはしょうくんの気持ちを知りたくて様子を見たり調べたり、本人に聞いてみたりもしました。そこから利用している学童保育のお母さんつながりで、にじいろカーサさんの方の方とお会いするきっかけがあって、(子供の特徴を伝えるような絵を)見ていただいた時にこれは本にしよう言って言ってくださって、協力してくださって、で、本になって倉敷学園の方にも寄贈していただいたりっていう経緯です。
なので周りの方の協力が無かったら形にはなっていなかったし自分の中だけで完結してた感じです。
発:すごくいい出会いもあったし、それを引き寄せられたというのもありますけど、その相手の方がぐいっと引っ張ってくださったというところも大きかったですね。
阿:そうなんですよ。引っ張ってくださってなかったら多分ほんとに近いところだけに見てもらってた感じで。でもそれをしてもらったおかげでほかのところにも行って学校とか保育園とかにも行って見てもらったりとか、公民館の方でお話させてもらったりとかっていうのもできたので
発:サポートカードにつながったと。
阿:そうですね、お声がかかるようになりました。デイサービスの事業所の方などが「ちょっとお話しする機会をください」って言ってくださって、学区の公民館の方でお母さんたちにこの経緯などをお話することにもつながったんですけど。
発:入り口は、記録として残していたものがこんなに広がっていったんですね
阿:そうです、自分がすぐ忘れちゃうので(笑)。
多分多くの人も保育園から小学校に上がる期間っていうのが一番悩む期間じゃないかなと思うんです。親の目が行き届く保育園での生活から、小学校に上がってしまうと、親も学校にそんなに行くこともなくなるし、様子を知ることもできない。その不安が一番強いんじゃないかなと感じます。
結局小学校に上がってからも(課題は)色々出てくるんですけど、今は支援級の先生がすごくよくしてくださる中で、毎日の送り迎えのタイミングで学校とも常にやり取りしていて…恵まれてるなとは思います。
あまりこうぐいぐい行くとモンスターペアレントみたいになるので、あまりこう我が子我が子っていうのもどうかなと思いながらこう、でも伝えときたいな、みたいな感じです。
発:冊子を読んで感じたのはしょうくんの特徴というか見えている世界がイメージできる、内容が入ってきやすかったというのが印象的でした。何よりとてもかわいらしくて・・
阿:もう全然、私素人というか母親目線で書いているので、発達障がいに関わっている、医療関係の方とかそういう方から見るともしかしたらその母親の気持ちで書いていることは違うのかもしれないっていうちょっと不安はあったりもしたんですよ。
だけど、まあでもほんとにこれがしょうくんのそのままの感じだから。しょうくんの感じ方や、「しょうくんはこう思っている」っていう母親の読み取り方とは多少違ってたり、しょうくん自体がほんとに教科書通りじゃないというか、一般的なこういう特性とかっていうのとなんか違うよなって思ったりすることも多かったので、それはそれでいいかなと思って。
発:ありがとうございました。この冊子たくさんの人に見ていただきたいんですけど、あとわずかということです。
多くのご要望があれば増刷が叶うかもしれませんよね。
【にじいろサポート】
にじいろサポートは岡山にサポートカード普及を目指している任意団体です。
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